第27話「初冬のヒメクダマキモドキ」
こんにちは!よっシィです!
12月に入り、めっきり生き物との出会いが少なくなってきた中、今月に入ってすでに2度遭遇した昆虫がいます。
それは、ヒメクダマキモドキ。
①伝家の宝刀、『柵の上』
②ヒメクダマキモドキとは
③そもそもクダマキモドキという種類
④クダマキモドキの種類
①伝家の宝刀、『柵の上』
何度か当ブログでもご紹介しましたが、『柵の上』で見つけました。そうなんです、柵や手すりの上、特に山や林との境界線となっているようなところにはよく昆虫が「乗っかって」います。
今まで幾度となく、近所のそういった柵の上でも出会いがありました。
今回のヒメクダマキモドキもその中のひとつですね。
どんなにかくれんぼの上手な昆虫も、柵の上なら一目瞭然!
みなさんもちょっと意識してみてください☻。
②ヒメクダマキモドキとは
ヒメクダマキモドキは本来南方系の昆虫なのですが、最近の温暖化、またヒートアイランド現象により生息域を広げており、特に関西で増えてきているようです。
僕の住む地域ではかなりよく見る昆虫のひとつなので、いわゆる『普通種』としての認識だったんですが、全国的には珍しい種類になるんでしょうか。
ちなみにこのヒメクダマキモドキは、僕の持っているどの図鑑にも載っていません。かなりマイナーな種類になるんですね。
体長は3センチほどで、キリギリスやツユムシの仲間になります。全身が鮮やかな緑色で、羽の模様がまるで葉っぱ!細かい葉脈まで再現されていて、これぞ擬態、というべきでしょう。
まるで芸術品ですね(^^)。
食性は草食です。いろいろな広葉樹の葉を食べるようです。キリギリスやヤブキリのように他の昆虫を襲って食べるというようなことはありません。
この後簡単にご説明するヤマクダマキモドキやサトクダマキモドキよりも小さいので、”ヒメ”がついているんでしょう。基本種よりも小さい種類の場合、名前にヒメ、が付くことがよくありますね。
体長3.5㎝ほど、頭から羽の先まででも5㎝くらいです。
③そもそもクダマキモドキという種類
ところでこのクダマキモドキという種類なんですが、里や林の主に木の上に住む、いわゆる樹上性のバッタになります。
見た目はヤブキリやキリギリスに似ています。
そして、このクダマキモドキという名前。モドキとつくからには何かの、”偽物“か?ということに気づくと思いますが、そうです、クダマキ、のモドキ、いわゆる偽物なんですね(笑)。
「そもそも、クダマキって一体なんなんだ??」
と言うことですが、クダマキとはクツワムシの別名です。クツワムシという虫は大きめの羽を持つバッタで、かなり大型かつ、「ガシャガシャ」と大きな声で鳴きます。
その鳴き声が機織りの時の紡車を巻く音に似ていることから、クダマキ(管巻き)と呼ばれていたのですが、クダマキモドキの容姿がそのクダマキに似ているからクダマキモドキ、となったわけです。
ややこしいですね。。。。
そもそも、機織り自体、知っている人が少ないこの時代、それもクツワムシならともかく、クツワムシのいわば”あだ名”から由来しているなんて、誰が想像できるでしょう!
ちなみに、クダマキモドキはクツワムシのような大きな声で鳴くのではなく、ジッジ·ジ、と小さな声で鳴くので、まさにモドキですね。
④クダマキモドキの種類
ちなみにクダマキモドキには、
サトクタマキモドキ
ヤマクダマキトドキ
ヒメクダマキモドキ
の3種類がいます。
これまた早口言葉のようですね。。。。
サトクタマキモドキはその名の通り里(サト)に住むクダマキモドキで体長5センチほど、前足は緑色、
ヤマクダマキトドキは山に住み体長5センチ弱で前足が赤褐色、
という違いがあるものの、見た目の形などはよく似ています。
まだ「ヤマ」、と「サト」には出会ったことがないので、いつかぜひ出会ってみたいですね。
あと、クツワムシ(クダマキ)にも出会ったことがありません。全国てこにも数が減っているようです。
と言うことで、今回は、「珍しいのか?珍しくないのか??」な、ヒメクダマキモドキをご紹介しました。
ではまたお会いしましょう!