第3話「ミズカマキリはカマキリではありません!」
こんにちは!ヨッしぃです!
今回ご紹介する生き物は、ミズカマキリという昆虫です!
前回タガメを採集したということをご紹介「まさかまさかの、あの生き物が!!」させていただいたんですが、その時、同じ場所でミズカマキリも採集できました。というより、最初、このミズカマキリを狙っていたんですけどね。
①ミズカマキリって?
②地元の人のお話
③ヒメミズカマキリという種類も
①ミズカマキリって?
ミズマキリという昆虫は、生活の大半を水中で過ごす、水生昆虫です。ミズの中にいるカマキリみたいな昆虫ということで、ミズカマキリという名前がついていますが、陸上で生活する、あのカマキリとは全く別の種類です。大まかな種類でいうと、なんと、カメムシの仲間なんですよ!
ちなみに僕は生き物大好きと言っておきながら、カメムシが苦手です。。。なんといってもあのニオイ!あのニオイがどこからともなく匂ってくると、自分の服や頭に止まってるんじゃなかろうかと、半ばパニックですね(笑)
その点、ミズカマキリはニオイを出さないのでご安心を。
体だけの長さはだいたい5センチ前後(メスの方がちょっと大きめ)、それに呼吸管と呼ばれるお尻の管がさらに5センチほど。全体でいえば10センチ以上になる、国内最長級の昆虫です。ちなみに国内最長は沖縄地方に生息する、アマミナナフシという種類だそうです。沖縄地方を除くと、エダナナフシでしょうか。ナナフシについてもまた今度ご紹介しますね。
そんなミズカマキリは普段、まるで忍者のように水中から呼吸管だけを水面に出し、外の空気を吸いながら近くを通る獲物を待ち伏せしています。魚のようにエラ呼吸じゃないので、ずっと沈んでいると溺れちゃうんです。
ミズカマキリの見た目は、本当にカマキリそっくりで、鎌のようになった前脚で獲物を捕らえて食べるという食性も似ています。ただし、ミズカマキリは水中の小魚やオタマジャクシ、アメンボや、水面に落ちた昆虫などを捕まえ、そして口吻(こうふん)と呼ばれる鋭く尖ったストローのような口を獲物に差し込み、中の体液を溶かしながら吸い取っていきます。体をバリバリムシャムシャと(おいしそうに!)食べていく陸上のカマキリとはその点が少し違いますね。
そして、ミズカマキリに体液を吸い取られた獲物たちは皮と骨だけになってしまいます。。。。
こわいですねぇ、おそろしいですねぇ!
ま、人間を挟んだり、刺したりはしませんのでご安心を。(ちなみにタガメは挟んだり刺したりしてきます!痛いなんてもんじゃありません!)
ミズカマキリは水生昆虫です。確かに水中を泳ぐのは上手です。しかしながら、泳ぐスピードは正直遅いです(笑)
中脚と後ろ脚を使って、スイーッ、スイーッ、と泳ぐのですが、子供でも簡単に手づかみできてしまうくらいのスピードですので、もし見つけてもあせらず、ゆっくり捕まえてあげましょう♪
しかし!飛ぶのは得意です!
え?!ミズカマキリって飛ぶの?と思った方もいるかもしれません。とゆーか、ほとんどの種類の昆虫は飛びます!アメンボさんも飛ぶんですよ~
住んでいる所に水やエサが無くなると、新たな水辺を求め飛び立ちます。水中から突然ジャンプして飛んでいく、なんてことはないんですが、水面から出ている木や草に上り、羽が乾くとすぐ飛び出します。そうすることによって生息地を広げ、生きのびていくんですね。
先日も撮影の為に手の上に乗せていると、一瞬羽を広げようとしました。危うくカメラのファインダーから消えるところでしたよ。。。。
ミズカマキリは、一応、日本全国に生息する普通種で、水を張ったままの学校のプールなどで見かけることもあります。魚のようにスイスイ泳いでいるわけではなく、障害物などにつかまってじっと獲物を待ち伏せています。水中をジッと見ていると見えてくるはずです。もちろん、いれば、の話ですが(´;ω;`)
とりあえず、いるかもしれない、と、少し意識してみてください。それが彼らとの出会いの第一歩になります!
とはいえ、都道府県によっては、準絶滅危惧種に指定されている地域もありますので、なかなか難しいかな。。。。
②地元の人のお話
そうそう、このミズカマキリを捕まえた川の近くを地元の方が通りがかったんですね。お歳にして70歳とか、もう少し上くらいの。僕たちの捕まえてるミズカマキリを見て、
「へぇ、こんなのがおるんか!子供の頃から住んどるけど初めて見たわい!」と。
ミズカマキリはおそらく、この地に何十年も、何百年も!?前から生息していたと思われるんですが。(・_・
なのに初めて見た!ということは、意識がなかった、興味がなかった、ということではなかろうか、と思います。
むしろ、今よりたくさんいたと思いますよ!
このようなことから、やはり「意識する」事が大事だな、とあらためて思ったわけですよ。
ただ、ミズカマキリは確実に昔より数を減らしていますので、この先どんどん見つけにくくなっていくと思います。現に僕の住む地域も今では見かけません。30年以上前はいたんですけどね。。。。
あ、こういう所で出会った、特に地元の方との会話や挨拶は大事です!現地の情報収集の為、それもありますが、なによりコミュニケーションです!ただでさえ、不審者扱いされる現地での昆虫採集。気づかないうちに他人の土地に入り込んでしまっている可能性もあります。怪しいものではないことを分かってもらいましょう。あと、立ち入り禁止場所にも気を付けましょうね!
このように、「あぁ!田舎に来たなぁ!」と思えるくらいの場所に行った時は、まず網を入れて、ガサガサしてみてください!
水の中には他にもいろんな生き物がいて楽しいですよ~
と、いうわけでして、今回はミズカマキリについてご紹介しました。
③ヒメミズカマキリという種類も
そうそう、ミズカマキリに似た、というか、姿かたちはそっくりの、ヒメミズカマキリという種類もいるんです。だいたい、ヒメ、とか、ヒナって名前がつくと、小さいんです(´∀`)
それはまた今度ご紹介するとしましょう♫
最後にヒメミズカマキリの画像を載せておきますね。
では、みなさん、またお会いしましょう!