第39話「カブトとノコギリクワガタとLED街灯」
みなさん、こんにちは!よっシィです!
前回、2020年の夏に見つけたカブトムシな衝撃的な姿をご紹介いたしました(第38話「カ、カ、カブトムシがぁぁぁ〜」)。
今回はその続編となります。
①いきなり遭遇!カブトムシ
②ノコギリクワガタも!
③ノコギリクワガタと
④LED街灯と昆虫は
⑤恐れていた街灯のLED化
①いきなり遭遇!カブトムシ
続編と言いましても、もうあんな衝撃的なシーンはありませんのでご安心を(^o^)
そうなんです、前回、頭だけのカブトムシを見つけました。近所のちょっとした山の中の階段で、です。
ということは?このあたりにカブトムシがいる、ということですよね!普通に考えれば!
カブトムシはもっと山の中に行かないといないイメージでしたが、ここは山とはいえ周囲を住宅街が取り囲んでいます。
『どうなんだろう。。。。』
半信半疑の中、早速その日の夜、この場所を訪れました。といっても、自宅から徒歩数分。
風一つない、真夏の熱帯夜。
僕は幼少の頃から蚊に刺されない、正確には刺されるけど他の人より圧倒的に少ない、しかも、刺されてもかゆくならない、という特異体質なんですが、一応長袖長ズボン。
「暑い!!」
でも、生き物探しや野山の探検には必ず肌を隠すようにしてくださいね!蚊だけではなく、マダニ、ハチ、ブユ、など危ない奴らが今か今かと訪れるニンゲンを待ち構えていますので。
そして、階段到着。昼間とは打って変わって、周囲の森の奥は真っ暗闇。階段の街灯のみが周囲を照らす。
カブトムシやクワガタは、夜になると街灯に飛んでくるという性質があるので、主に街灯周りを見てみることに。
最初の数本の街灯をチェックし、山の中盤ほどの街灯を見上げようかと思ったその時!
「ぶぅぅーーーん!」
と、いう音と共に未確認飛行物体が近づいてきた!
ハチ?!カナブン?!
いや、もっとデカい!
そして、頭上1メートル付近まで、その物体が近づいてきた時、確かに見えた!!
見間違えるはずもない、あの、
「ツノ!」
オスのカブトムシだ!
そして、その時瞬時に後悔した。虫網を持ってきてなかったことを。。。。
今夜は、ちょっと偵察、くらいの軽い気持ちだったので網を持っていなかったんです(泣)
まさか初日から飛んでいるカブトムシに遭遇するとは思ってもなかったので。。。。こんな甘い考えは、もう今後いたしません!
常にフル装備、万全の態勢で望むことを誓います!!
とっさに手を伸ばして、飛んでいるカブトムシを捕まえようととするも、ギリギリのところで届かず。
そして、森の深い闇の中に消えていった。。。。
残念!
でもやっぱり、カブトムシはいた!
街灯の光に誘われてやってきたのだろう。
その日はこのニアミスが一回あっただけで、他には収穫ゼロ。
でも、疑心が確信へと変わった瞬間でもあった。
それだけでも今日の収穫だ!
と、気持ちを切り替え、後日、再チャレンジしてみることに。
いやー、実をいうと僕、野生のカブトムシって、今まで見たことがなかったんですよ!
飛んでいる姿を一瞬見ただけの今夜の体験でしたが、紛れもなく、人生初野生カブトムシ!次は必ず捕まえるゾ!!!
②ノコギリクワガタも!
というわけで、数日後。
またやってきました。
また今日も無風。熱帯夜。
そして、前回カブトムシと遭遇した街灯下へ。
すると。。。。?!
「ぶーーーん」
またもや羽音が!
見上げると、なにか飛んでる!
しばらくすると、そのなにかが電線に止まった。
よーく見ると。。。。
ノコギリクワガタ(♂)!
今日はばっちり網を持ってきていたので慎重に網を伸ばす。
ゲット!
と、思った瞬間、ポロッと落下。クワガタがよくやる死んだふり、です。
しかし地面に落ちたクワガタをなんとかゲット!!
この日はこの一匹のみ。
で、それからまた別の日に3~4回、夜間捜索しました。といっても10数本の街灯周りをチェックするだけですが。。。。
結局この夏、この場所で、カブトムシ♂2匹♀2匹、ノコギリクワガタ♂3匹!
いやー、ここ、自宅から徒歩たったの10分ですよ?!こんな近くでカブトムシやノコギリクワガタが捕れるとは。
この階段の周りには雑木林が広がるも、どこもかなりの斜面でなかなか入り込めないんですが、おそらくまだまだたくさんのカブ&クワが雑木林の中にはいると思われます。これはまた来年の夏が楽しみだ!
と思いながら昨年2020年の夏が終わりました。
皆さんも、ぜひお近くの雑木林付近の街灯チェック、してみてください!
意外と身近なところにいるかもしれませんよ!
③ノコギリクワガタとは
ノコギリクワガタは、日本のクワガタの中ではコクワガタに次ぐポピュラーなクワガタになります。低い山地や都市部の雑木林などにも生息し、分布も北海道から九州までの広範囲にわたります。大きさはオスで3~7センチ、メスで2.5~4センチと、個体差が大きく、特にオスは大型種になると顎が大きく湾曲し、別名を『水牛』と呼ばれたりします。僕の子供の頃は水牛の方がメジャーな呼び方だった気がしますが、最近はあまり聞かないように思えますね。小型のオスは顎が直線的になり、顎の内側が均一状の「のこ刃」になります。夏に孵化した幼虫は脱皮、3令幼虫となりそのまま1年目の冬を越し、翌年蛹になりますが、大型個体になると2年目の冬も幼虫で過ごし、翌年蛹となります。幼虫は朽ち木などを食べ、成虫になるとクヌギやナラの樹液をエサにします。成虫になったノコギリクワガタはもう冬を越せません。
ノコギリクワガタは体に衝撃を感じると手足を縮めて死んだふりをするので、木の幹などを蹴とばすとびっくりしたクワガタが落ちてくることがあります。実はこれがノコギリクワガタのメジャーな捕り方なんです!あとは、今回のような街灯採集ですね。
④LED街灯と昆虫
そうそう、街灯捜索で一番気を付けないといけないことは、最近主流になりつつある、LED街灯。これはダメです!昔ながらの蛍光灯でなければ昆虫が寄ってきません!(一部寄ってくる昆虫もいるようですが)。どうも蛍光灯とLEDの光の波長の違いのようですね。見分け方としてはLED街灯は光るところ(本体ケース)が小さく、よく見るとつぶつぶの光源が見えます。そして何よりめちゃくちゃ明るくて、直接光を見れないほどです。かたや蛍光灯街灯は本体が大きく長細く、全体的に光ります。そして直接光を見ても大丈夫です(眩しいのは眩しいです)。
近年は省エネ対策でいろいろなところでLED化されてきています。全国的にも街灯のLED化が進んでいますので、今後街灯での昆虫採集ができなくなるかもしれませんね。。。。
⑤恐れていた街灯のLED化
と、この記事を投稿しようと思ったまさに今日、ここを通った時に恐れていたことに気づいてしまいました。「山の階段」の街灯がすべてLEDに付け替えられていたことを!!
これはショック!!!
せっかくいい場所見つけたのにー!!!
ここ、「山の階段」での夜間捜索は去年が僕にとって最初で最後となってしまったようです。。。。
そして、改めて周りを見渡すと、ここだけではなくいつの間にやら我が町全体がLED街灯になっていました!
もうカブトムシもクワガタも飛んでは来ないはずです。
その他の昆虫たちも来なくなるはずです。
ほんとに残念。。。。(泣)
まぁ、虫嫌いな人にとっては朗報かもしれませんけどね(笑)
皆さんのお近くの街灯はどうでしょう。おそらく都心に近いほどLED化が進んでいると思われます。今の日本全国のLED率がどれくらいなのかわかりませんが、今後ますます増えていくはずです。どこの街灯がいつLEDになっちゃうかわかりませんので、雑木林の近くにある街灯がまだ蛍光灯なのであれば今のうちに夜間採集に出掛けてみてください!
というわけで、ちょっとショックから立ち直れないんですが、このあたりでお別れいたします(:_;)
では皆さん、またお会いしましょう!