第19話「ナナフシ不思議①〜ナナフシとは〜」
皆さん、こんにちは!ヨッしぃです!
今回は、ナナフシをご紹介させて頂きます。
いや、というか、語らせてもらいます!と言ったほうが良いのかも。
第20話「ナナフシ不思議②〜ニホントビナナフシ〜」、第30話「ナナフシ不思議③~ナナフシモドキの赤ちゃんを見つけた~、第33話「ナナフシ不思議④」~ナナフシモドキの飼育~も、ご覧ください。

①ナナフシって、何?
②ナナフシの魅力
③ナナフシの分布と見ごろ
④近くにいても気づかない?!ナナフシ
⑤ナナフシの種類
⑥ナナフシの特徴
①ナナフシって、何?
まず皆さん、ナナフシと言う昆虫をご存知でしょうか。

もちろん、日本にもいる昆虫で、しかも案外身近にいます。しかし僕の経験上、名前だけでもナナフシを知っているという人の割合は3割以下だと思ってます。
そして、最も僕の大好きな昆虫がこのナナフシなんです!!
ナナフシという昆虫、正確にはナナフシというのは広い範囲での総称で、〇〇ナナフシ、や△△ナナフシ、といった具合に細かい種類に分かれます。
バッタ、セミ、トンボ、などにも細く種類があるのと同じですね。。
②ナナフシの魅力
僕の、このナナフシが最も好きだという理由は、やはりその生態です。
中でもズバリ!
ナナフシは擬態の名人!というところです!

擬態とは生き物が外敵から身を守ったり獲物を待ち伏せする為に周りの木や葉、岩や砂になりすまし生き延びる手法ですが、ナナフシが擬態するのは主に木の枝、です。木の枝になりすまし外敵から身を守っています。
というより、体全体がすでに枝です(笑)
チョウやハチのように、頭、胸、腹、に分かれていません。いや、昆虫なので実際は分かれているんですが、あまりに木の枝に似てしまった為、それがとても不明瞭なんです。
まるで枝が歩いているようなその姿は、知らない人が見たらちょっとビックリするかもしれません。
そうそう、始めてナナフシを見た女性が、
「頭の無いカマキリが歩いてる!」
と言ったという話を聞いたことがあります(笑)
うんうん、なるほど。僕もそう思う(笑)
そんな、かくれんぼ上手なナナフシを見つけた!時の喜びと、してやったり!感が最大の魅力ともいえるかもしれません!

③ナナフシの分布と見ごろ
日本のナナフシは、北海道、本州、四国、九州、沖縄地方、そうです、どこにでもいます♪
もちろん種類によっては、いる、いない、はありますが、基本的には日本各地の山林といったところでしょうか。外国にもナナフシはたくさんいます。
北海道~九州に生息するナナフシは4月、5月頃孵化し7月、8月頃成虫となり卵を産み、10月、11月頃に死んでしまうというライフサイクルが一般的です。
日本の南西諸島や沖縄地方、外国の熱帯地方に生息するナナフシは一年中見られるそうです。やはり、気温の問題ですね。しかし、ヒーターなどで保温して飼育してやると、真冬でも繁殖しているナナフシモドキをペットショップで実際に見たことがあります。暖かければ年中繁殖するということですね。
ちなみに、、、、
ナナフシはカメレオンの大好物なんです!そのペットショップのナナフシもカメレオンのエサにするんだとか。。。。(´;ω;`)
④近くにいても気づかない?!ナナフシ
とにかく、意外に身近に生息しています。ですが、さすがにカマキリのようにどこにでも神出鬼没な昆虫ではありません。やはり、少し山や林がある所を好みますが、そんな条件さえ合えば民家や住宅地にに近い所でも十分発見できる昆虫でもあります。ナナフシモドキやエダナナフシといった種類は成虫になると胴体だけでも長さが10センチほどにもなる大型の昆虫なのですが、やはりあまり知られてませんよね。
これは、彼らがいかに巧妙に擬態し、隠れているかを物語っていると思います。
こういうところがポイント高いですよね!(え?僕だけですか)

ナナフシモドキはこのような、向こう側が山、こちら側が歩道となっている境界線付近で見かけることも多いです。そしてだいたい目線くらいの高さから上の方でよく見かけます。逆にトゲナナフシは地面に近い草木の上で見かけることが多いですね。でも、ホント、一人の人間が探せる範囲なんてごくごく限られていますので、もっと山の奥の方、木の高いところなんかをくまなく探すことができればもっともっと見つけられるんでしょうけどね。
⑤ナナフシの種類
日本に生息するナナフシは約20種類くらいです。元々、ナナフシは、暖かい地方の昆虫なので、日本では少ない方だといわれています。亜熱帯〜熱帯地域に行けば行くほど、もっともっとたくさんの種類のナナフシが生息しています。
日本で一般的によく見かけるナナフシの種類は、ナナフシモドキと、エダナナフシでしょうか。
どちらもよく似ているので見分けがつかないかもしれませんが、1番の違いは触覚の長さ、です。


短いのがナナフシモドキ、長いのがエダナナフシです。
両者の一番の違いが、触覚の長さ、とは。。。。
ハイレベルな間違い探しみたいですね(笑)
まぁ、パッと見ただけでは区別がつかないと思います。どちらも似たような「枝」なので(笑)
ほかにも、ニホントビナナフシ、トゲナナフシ、コブナナフシ、タイワントビナナフシ、ヤエヤマツダナナフシ、アマミナナフシなどが有名ですね(え、全然有名じゃない?)


⑥ナナフシの特徴
どのナナフシにも共通しているのは、
●エサは木の葉や、草であるということ。
いわゆる草食性。
●擬態が上手いということ。
●オスがほとんどいなくて、メスだけで繁殖する種類が多いという事(単為生殖といいます)。
●卵が植物の種のような形をしているということ。
などが挙げられますが、知れば知るほど不思議な昆虫なんです。
ようするに、昆虫でありながら、”半分植物“みたいな生き物なんです。
卵から孵化する姿も、まるで植物の発芽を思わせるような光景です(すみません、写真がなくて)
そんなナナフシですが、実はまだまだ謎が多い昆虫でもあるんですよ。日本のどこにどんな種類のナナフシが、どれくらいの数生息しているのかさえはっきりしていないほどです。ナナフシを飼育して、そのナナフシを死なせてしまった人なら分かるかも知れませんが、ナナフシって死んでしまうとすぐ色や形が変わってしまううんです。きれいな緑色だったものが黒っぽくなったり、脚や体が縮んでしまったり。まさに枯れた枝や葉のようになってしまいます。なので研究材料としての標本作りが困難であることも原因です。あとは、やはりなんと言っても野外での見つけにくさ、そしてそもそもナナフシを研究している人が少ない、ということ。
身近にいながらもミステリアスな昆虫、ナナフシ。皆さんもなんとなく、そんなナナフシの魅力を分かっていただけたでしょうか!?
と、言うわけで、今回はナナフシについてご紹介しました。
次回からは僕の出会ったナナフシの仲間たちを紹介します。
では、皆さん、またお会いしましょう!