第37話「ビロードハマキってなんだ?」

こんにちは!ヨッしぃです!

今回はビロードハマキをご紹介いたします。

2020.5.29

①ビロードハマキ??
②ビロードハマキとの出会い
③ビロードハマキとは
④図鑑と実物

①ビロードハマキ??

まず、ビロードハマキ

という名前。

というか単語?

今回初めて聞いた、という皆さんは何を想像しますか?

ビロード、といえば光沢のある織物、ハマキといえば、葉巻?タバコの?

面白い名前の生き物はたくさんありますが、このビロードハマキもかなり上位にランクインするのではないかと思います。

正解は、です。

ハマキガという種類になるんですが、一度見ると忘れられないほどのインパクトがありますよね!

基本的に蛾の同定(種類の特定)は難しいものが多いんですが、これは。。。。
見間違えるはずありません。しかも、これに似た蛾は他にいません。

②ビロードハマキとの出会い

僕はこのビロードハマキに過去に二度、出会いました。一度目は近所の山際の遊歩道、二度目はなんと自宅マンションのベランダでした。

最初、これを見たときは本当にビックリしまし』た。薄暗い茂みの葉の上に、人工物のような鮮やかな色の物体が!

ん? んんんん〜??

という感じですよ!(笑)

2匹が上と下を向いて重なっています。


さらに、どうやら交尾中だったようで、ただでさえどっちが頭でどっちがお尻かわからないような模様のオスとメスが2匹、これまた微妙にズレて重なってるもんですから、状況把握に少し時間がかかりました。

二度目は、ベランダで見つけたんですが、実は見つけたのは子供。

模様がとても印象的なビロードハマキ


こういう、ちょっと面白い生き物見つけるのはだいたい子供が多いんです。悔しいですが!(第12話「ネズミみたいな虫、ミミズク!」
なので、これは何?と聞いてくる子供に、自信満々に、「これはビロードハマキといって……」と、最近覚えた豆知識を、まるで昔から知っていたかのように教えてやりましたよ!そう、ちょっと悔しいので(笑)

③ビロードハマキとは

ビロードハマキは本州、四国、九州などの比較的樹木の多い林などに生息しますが、都市部の緑地でも見られることがあります。
中でも近畿地方に多く見られるようですが、もともと南方系の蛾で、1980年頃までは生息地の北限が房総半島と言われていました。しかし2020年に宮城県南部での発見が記録されています。生息地が少しずつ北上しているようですが、やはり温暖化の影響でしょうか。
自然生き物たちはこういった環境の変化にはとても敏感ですからねぇ。

夜行性の蛾が多い中、このビロードハマキは日中に活動するので、目にする機会がまだあるほうかもしれません。

幼虫時はシイやカシ、クスノキ、カエデなどいろいろな葉を食べて育ちます。そして、幼虫のまま越冬し、成虫の出現期は初夏と秋口の年2回ということです。
幼虫のときに葉っぱを巻いてその中で生活するので、ハマキ(葉巻き)という名前がついたようですね。
ビロードのような光沢を持った(幼虫時に)葉を巻いて生活する蛾、なのでビロードハマキ、という感じでしょうか。とにかく、皆さんにも一度は出会ってほしい昆虫です!蛾はちょっと苦手、という人も、体長も2〜3センチ程と小さく、毒もありませんので、実は蛾の苦手な僕第21話「ハチのような蛾、ミノウスバ」)でも全然大丈夫でした!

大きさは、大人の指の先ほどです。

④図鑑と実物

そうそう、ビロードハマキで思い出したんですが、これを読んでいる皆さんは一度は昆虫の図鑑なんかを見たことがあると思います。そこに載っている昆虫って、実際の昆虫の色とちょっと違うなぁと感じたこと、ないですか。図鑑にもよりますが、標本の写真だったり、イラストだったり。これが悪いのではないですが、やはり、生きている昆虫を実際の目で見ると、ちょっと違うんです。

なので、やっぱりなるべく、実物を見たいですね!

この写真も、僕の持っている図鑑のビロードハマキですが、どうですか?ちょっと違いますよね。この、本来の美しさが表れていないんです。生きている時の実際の写真を載せてくれたらなぁ、と思う今日この頃です。

というわけで、今回はビロードハマキをご紹介しました。

では皆さん、またお会いしましょう!

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