第42話「黒い羽にオレンジの体、メスアカケバエ」
皆さんこんにちは!ヨッしぃです!
今回はメスアカケバエをご紹介いたします。
①黒とオレンジの昆虫が飛来!
②まずは図鑑で調べる!
③カブラハバチ?
④正体判明、メスアカケバエ!
⑤メスアカケバエとは
⑥他にも似た種類が
⑦オスにも遭遇
①黒とオレンジの昆虫が飛来!
兵庫県神戸市須磨区にある我が家のベランダに飛来しました。
網戸にくっついている姿を一目見た瞬間、デジカメを取りにダッシュしてましたね(笑)
真っ黒な羽に鮮やかなオレンジの胸背、ひっくり返すとお腹もオレンジ色!
こんなにコントラストのはっきりした色合いの昆虫、そうそう見かけませんよ、少なくとも僕は!
なんか、熱帯系の昆虫みたいだ。。。。
②まずは図鑑で調べる!
とりあえず容器に入ってもらい、じっくり観察。3秒で終了(笑)
特徴ありすぎてすぐ覚えました!
早速、図鑑をめくると。。。。
いない。
全然いない。
似たような種類も載ってない。
で、インターネットで調べました!
③カブラハバチ?
最初、ハバチの仲間と予想していたのでハバチで検索。
カブラハバチ、という昆虫がヒット。でも、画像を見る限り、どうも違う。
似てる部分もあるにはあるが。
④正体判明、メスアカケバエ!
最終手段。いつもお世話になっている、SNSの昆虫グループに画像を投稿、教えていただきました。
「メスアカケバエ」
本当に!世の中には詳しい人がいるものですね、即答でした(笑)
こんな昆虫、見るのも聞くのも初めてでした。
そこで、教えて頂いたことと、色々調べた情報を書きたいと思います!
⑤メスアカケバエとは
まず、ハエという名前がつくことでも分かるように、ハエの仲間なんです。まず、これに驚きましたが。
ただ、厳密にはハエというよりカの仲間に近いのだとか。これまた驚きです。ハエにもカにも似ていませんよね。
幼虫も、双翅目では
カの仲間>アブの仲間>ハエの仲間
という系列で頭部の構造が退化して特殊な口器になっていきます。蚊の仲間では普通の昆虫と同じように硬質化した頭蓋があって、大顎などの口器に食物をかみ砕く機能があるそうです。
さて、この特徴的なカラーリングなんですが、このオレンジ色はメスだけの色になります。オスは黒です。
メスだけアカいケバエ、なのでメスアカケバエ、なんですね。対してオスは全体的に黒く、複眼がとても大きいのが特徴です。
昆虫界ではよあることですが、メスアカケバエもオスとメスが全く異なる姿をしている昆虫になります。
ちなみに、こんな毒々しいカラーですが、無毒で、刺したり噛んだりすることもありません。
成虫の出現は3月〜6月の春のみに限られます。
大きさは1cm〜1.2cmほどで、雑木林によく見られますが、最近は生体環境の変化などからか、以前より数が減っているようです。
幼虫は秋に大群で地表の落ち葉を食べ、噛み砕くことによって夜腐葉土の生成に役立っています。
肉食甲虫のオサムシの仲間の中には幼虫が冬に育つ種類がいて、それらは成長期の獲物としてケバエ類の幼虫の大群に深く依存していると言われてます。
やはり、自然界では無駄がありませんね。すべてがサイクルの中に存在しています。
⑥他にも似た種類が
じつはこのメスアカケバエとよく似た昆虫もいます。
セアカケバエ、ヒメセアカケバエ、カブラハバチ、チュウレンジハバチ、といった種類がそうです。
もし、お時間がありましたら一度調べてみてください!
さあ、4月になり、いよいよ昆虫やその他の生き物たちが活動を始めました!
今日みたいな偶然の出会いも増えてくるでしょう!
みなさんも周りの生き物たちにぜひ、注目してみてくださいね!
それではまたお会いしましょう!
⑦オスにも遭遇
(2021年4月21日追記)
この記事を書いた4日後、近所でメスアカケバエのオスに遭遇!
あらかじめオスの画像を調べておいたので見た瞬間にピンッと来ました。
画像は全てとまっている個体ばかりですが、飛んでいるところも確認できました。
まるでアシナガバチのように後ろ足を2本、だらりと下げた状態で飛ぶ姿はとても特徴的です。
さらに、メスとは違い複眼がとても大きいですね。
いずれにせよ、この2つの昆虫が同じ種のオスとメスだなんて誰がわかるんだ!?と心の中で叫びたくなりました(笑)