第20話「ナナフシ不思議②〜ニホントビナナフシ〜」

みなさんこんにちは!ヨッしぃです!

今回はナナフシ不思議シリーズ第二弾としまして、ニホントビナナフシをご紹介します。

ナナフシ不思議①〜ナナフシとは〜」、第30話「ナナフシ不思議③~ナナフシモドキの赤ちゃんを見つけた~第33話「ナナフシ不思議④」~ナナフシモドキの飼育~も、ご覧ください。

2020.11.11

①人生初のニホントビナナフシ
②ニホントビナナフシの分布・生息地・餌
③ニホントビナナフシは飛べるのか!?
④ニホントビナナフシはメスだけで繁殖する
⑤ニホントビナナフシの死
⑥ニホントビナナフシの卵、発見!

①人生初のニホントビナナフシ

2020年11月11日、近所の山際の歩道で見つけました、僕の人生初ニホントビナナフシです!

しかーし!、見つけたのは僕ではなく、嫁さん。。。。

これがニホントビナナフシだ!

朝のウオーキング中に普通に”落ちていた“らしい。で、わざわざ持ち帰ってしてくれたんですが。

んー、このニホントビナナフシはとても見たかったナナフシの仲間、とても嬉しい!んですが、なんか引っかかる感情が。

そうです!『自分で』見つけたかったんです。。。

いやいや、嫁さんには感謝してます!普通ならそのまま素通りしてるか、見つけたとしてもわざわざ持って帰らないですよね。しかも入れ物も無く、手の中に入れてまでして(笑)

僕が昆虫、特にナナフシが好きだということを知っていての行動だったので、感謝!ですよ!
でも、よくナナフシだと分かったなと。嫁さんは虫嫌い、ではないけれど、好きでもない、ましてや種類なんて全然詳しくないのにね(・・;

↑↑しかし後日、嫁さんはこれがナナフシだと認識していなかった事が判明いたしました( ゚Д゚)。バッタのような、カマキリのような、「虫」がいる、と思ったそうです。飼育中のヒキガエルのがまくん「ガマガエルのガマくん」の餌にどうかと、持ち帰ってくれたのでした!それでもありがたいことですね、わざわざエサを持ち帰ってくれたのですから(笑)
もちろん、がまくんの餌にはしませんでしたよ( ̄ー ̄)。でも、これがコオロギだったら餌にしていたかも。。。。ちょっと差別ですよね(´;ω;`)

でも、やっぱり、やっぱり!自分で見つけたかったなぁ。。。。せめて、見つけた時、その場に居たかった!と、贅沢な理想ばかり並べてしまいましたが、とりあえず飼育してみることに(^-^)

ナナフシの飼育は水槽を縦に使います。

そうそう、ナナフシを飼育する時は水槽を立て向きに使います。写真のように餌の木の枝を水に差して設置するとどうしても高さが必要になるのと、今回は成虫でしたが、幼虫期だと上からぶら下がって脱皮をするのでやはり高さが必要になります。そしてなにより、ナナフシは立体移動を好みます。

②ニホントビナナフシの分布・生息地・食草

前置きが長くなりましたが、ニホントビナナフシとは、もちろんナナフシの仲間なんですが、その中ではちょっとレアな感じです。生息数自体が少ないのか、人目につきにくい所にいるのか、ナナフシモドキエダナナフシと違いあまり見かけることがないイメージですね。とはいえ、生息分布は本州~四国、九州、沖縄奄美地方とほぼ日本全土の山林になります。幼虫期はクヌギ、コナラ、クリなどの葉を食べ、成虫になるとシイ類の葉を食べるようになります。なので、それらの木がある場所なら見つけられる可能性が高いということになりますが、でもそういう山ってよく行きますし、普通にどこにでもありそうな山ですよね。

でも僕は今まで見たことがありません。

僕は日頃からこの大好きなナナフシを常に、目で探しています。昆虫採集に行った時はもちろん、子供と公園に行った時、散歩に出かけた時、少しでもいそうだと感じた時は無意識に探しています。それでも今まで見たことがないということは、やっぱり数自体が多くはないんでしょうか。と言っても、1人の人間が探せる範囲なんてごく限られていますし、木のもっと高い所なんて全く見ることができないので、もしかするとそこにはたくさんいるのかもしれないですけどね。。。。

大きさはだいたいこんなかんじです。

③ニホントビナナフシは飛べるのか!?

ニホントビナナフシはトビナナフシという名前だけあって、羽が生えているので飛べる、らしいのです。でも僕は飛べない、と思います。※

おまけのように羽があるにはある。

だって、見てくださいよ、この羽ですよ?体の大きさに対してあまりにも羽が小さすぎると思いませんか?同じく羽を持つタイワントビナナフシは体の半分以上羽に覆われているので、これは飛べるでしょう。

これがタイワントビナナフシです。

木から落ちた時に羽を広げて滑空することはできるかも知れませんが、自らの意思で飛ぶ、ということは難しいと思います。もし、「いや!ニホントビナナフシは飛べる!」というリアルな情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら是非ご連絡ください(*’▽’)

※あとから少し調べたんですが、どうやらオスは飛べるようです。しかし、九州以北ではオスがいないので、それらの地域に住むニホントビナナフシはメスだけなので飛べない、ということですね。

④ニホントビナナフシはメスだけで繁殖する

ナナフシの仲間は単為生殖といい、メスだけで繁殖できることが知られているんですが、このニホントビナナフシも例外なく単為生殖を行います。特に九州より北の地方に生息する個体は単為生殖をする為オスがほとんどいません。というか、ほとんど見つかっていない、といった方が正しいですね。でも、九州より南、奄美、沖縄地方に生息する個体にはちゃんとオスがいて、普通に交尾を経て繁殖します。これにはどうやら気温が関係しているようで、詳しくはまだよくわかっていないみたいです。ナナフシは元々温かい地方に住む昆虫ですので、寒い地方で生き延びるための手段なのでしょうか。これもまたナナフシの不思議ですね。

⑤ニホントビナナフシの死

この、嫁さんが見つけてくれたニホントビナナフシなんですが、実は飼育を始めて一週間ほどでお亡くなりになってしまいました(´;ω;`)
もう少し飼育して観察したかったんですが。


飼育期間中、一度も餌を食べた様子が無かったので、

『ちょっとヤバいかも』

とは思ってはいました。過去にもナナフシは飼育したことがあったので、少しは飼育に自信もあったんですがダメでした。
どんな生き物を飼育する時にも言えるんですが、

『餌を食べてくれるかどうか』

が飼育成功の最初かつ最大のポイントで、まさに運命を左右するんです!大げさかもしれませんが、特に野生の生き物の飼育では最重要項目なんです!

『餌を食べない=死』に直結しますので、どんな生き物でもまずは餌を食べてくれるかどうか、ですね。

⑥ニホントビナナフシの卵、発見!

でも、生存中に何とか4個の卵を産んでくれていたようです!多くのナナフシの仲間は、成虫になると一日に数個の卵を地面にばらまくように生み落とします。1~2ミリ程度の黒っぽい粒のような卵です。一見、フンと見間違えそうになるんですが、良ーく見ると、表面に模様があり、まるで何かの植物の種のような形をしています。そうです、もうすでに卵の頃から植物に擬態しているんです。

ニホントビナナフシの、まるで工芸品のような美しい卵

この卵をなんとか春に孵化させて、幼虫から育ててみたいと企んでおります( ̄ー ̄)ニヤリ
またこの結果は改めてお伝えさせて頂きたいと思います。

そんなこんなで、今回突然訪れた出会いはニホントビナナフシでした。しかも、嫁さんが捕まえてくるという、超レアな、そしてちょっと悔しいできごとでした(笑)
いや、でもニホントビナナフシに出会えた喜びの方が断然嬉しいですよ!ほんとうです!( ̄▽ ̄)

次は絶対、自分で捕まえるぞ!

と決意したヨッしぃでした。

では皆さん、またお会いしましょう!

第20話「ナナフシ不思議②〜ニホントビナナフシ〜」” に対して2件のコメントがあります。

  1. ふゆ より:

    本日、カブトムシ・クワガタを探しに行き、コナラの林でトビナナフシを捕まえました。食草を知らなかったので、周辺にあったクズの葉と、コナラの幹にいたのでコナラの枝葉を持ち帰り、ケースに入れて観察。コナラの葉を食べる訳でもなく動き回っているのでリンゴを与えてみたら、「何だ、これは!」という感じで食べ始めました。30分たっても、まだ離れません。かわいいので、おなかも膨れているし、産卵するまで飼育してみようと思います。

    1. トビナナフシ、いいですね!ニホントビナナフシの他に、ヤスマツトビナナフシ、シラキトビナナフシという種類もいます。見分け方が難しいですが、一度観察してみてください。あと、リンゴですか!?もちろん実のほうですよね。実の中身でしょうか、外の皮でしょうか。いずれにしても驚きました。大発見ですね。うまく産卵、そして来年孵化してくれるといいですね!

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