第47話「黒光り、白のしま模様、細い頭、ヨコヅナサシガメ」
みなさんこんにちは、ヨッしぃです!
今回はヨコヅナサシガメをご紹介いたします。
毎度おなじみ、近所の山際の手すり(第29話「手すりの虫」、第41話「春の手すりの虫」)をチェックしていると、何やらすごい昆虫が!
黒光りした体、広く張り出した腹部は白と黒の縞模様、足の付根とお尻の先に赤のワンポイント、細長い顔。。。。
そうです、ヨコヅナサシガメという昆虫です。
ヨコヅナですよ、横綱!
さすがの貫禄です(?)
この色形、どう見ても作り物か、異星生物しか見えません。少なくとも僕には(笑)
以前にも見たことはあるんですが、かなり前のことなので出会ったのは本当に久しぶりでした。
それもそのはず、ヨコヅナサシガメの成虫は、サクラやエノキ、ケヤキなどの樹木の高い処にいるため、普段は人目につきにくいんです。
幼虫期に集団で木の皮の下や、穴で集団越冬をする習性があるので、むしろその時の方が見つかりやすいかもしれません。
もともと南方系の昆虫で、昭和初期には九州地方のみで生息が確認されていたものがだんだんと北上し、今は北関東付近でも目撃されています。
このように、少しずつ生息域を北へと広げている昆虫、鶏、植物、魚などの生き物はたくさんいるんですが、やはり気候の温暖化が原因のようですね。
ヨコヅナサシガメはカメムシの仲間で、さらに細かく分けるとサシガメという仲間になります。
サシガメの仲間は、その鋭く尖った口吻(こうふん)を他の昆虫に刺し、体液を消化しながら取り入れます。
水生昆虫のタガメ(第2話「まさかまさかの、あの生き物が!!」)やミズカマキリ(第3話「ミズカマキリはカマキリではありません!」)、タイコウチも同じカメムシの仲間であり、同じような食性をしています。
不用意に触ると指を刺されることがあるらしいです。
以前何度か、タガメとマツモムシには指を刺されたことがあるんですが、その痛みは「耐えらる」、レベルではなく、あまりの痛みに指が「反射的」に動き、思わず振り払ってしまうほどの痛さです!
という経験があるので正直トラウマなんですよ。実際、このヨコヅナサシガメに刺されるとどの程度痛いのかは知りませんが、試してみようという気にはなりませんね。。。。
今回は触りませんでしたが、この容姿からしてなんとなく触ったらいけないような気になるのは僕だけでしょうか。。。。?
〈ヨコヅナサシガメのまとめ〉
○大きさ:18〜24ミリ
○成虫出現時期:4-9月
○分布:本州(関東・中部以西)・四国・九州
〇生息地:平地~山
○食性:小さな昆虫
○その他特徴:日本に生息するサシガメ類では最大。
獲物に口吻を刺し、体液を溶かして吸い取る。昭和初期に九州地方に移入し、生息域を関東まで北上させた。
幼虫時、木の皮の下などで集団越冬する。
人も刺されることがあり、非常に痛い。
成虫は木の高い所にいる。
というわけで、今回はヨコヅナサシガメをご紹介いたしました。
では、またお会いしましょう!